2019年1月2日水曜日

2019年の抱負



「書く」ということの力はすごい。

毎年、年の節目には次の一年の抱負をここに書くことに決めている。大概次に抱負を書く1年後には何を書いたかぼんやりとしか覚えていないのだけれど、1年を振り返りながらその抱負を見返してみると、そういえばできていたな、というふうに感じるものが多い。

1年前に書いた抱負3つ。
1)自分の内面に目を向けること。
2)感をすること。
3)自然体でいること

自分の内面に目を向けることで、自分の限界もなんとなくわかるようになったけれど、そうすることで逆に自分にできることとできていることも見えるようになった。そして、自信がついた。母として、研究者として、講師として、生徒として、女として。我武者羅に走って来た道を、振り返ってみたら、いつの間にか結構なところまで来ていたーそんなに焦らなくても目標にたどり着けそうだ、という、私自身が山登りをしていてよくある状況。自信がついた、というか、自分の力を認められるようになったら、仕事をする上でも「背伸びをしている」という感覚がなくなった。自然体で、等身大で、仕事をしていると、リラックスして仕事をできるようになり、そうすると今まで以上に成果を出せるようになった。周りの多くの人からも認められるようになった。こうしてするすると縄がほどけていくように、自信の循環が生まれた。


だから2019年の目標は次の3つにしようと思う。

1)アウトプットすること。
今までたくさん調べ、読んで、考え、あたためてきた自分の研究。ここ3年はインプットの部分が多かったけれど、今年(PhD最後の年!)はアウトプットを意識した年にする。アウトプットといっても書いたり発表したりというのは今までもやってきたけれど、そういった過程でだんだんとはっきりとしてきた自分の考えを、より多くの人に、アカデミアだけじゃなくていろんな業界の人に、積極的に発信していく。人に伝えようとすることで自分の考えがクリアになっていくように、発信を意識して制作に取り組むことで作るものの質もあがると思う。それは自分の取り組んでいることがそれぞれ他の人にとってどういうふうに役立つのか、どのような価値を生み出せるのか、ということを意識してアウトプットすることだから。

2)丁寧に生きること。
いつだったか、友人に「いつも走ってるイメージがある」と言われたことがある。中高時代の友人だから、昔からそうなのだろう。たしかにそれはそうで、走り続けられることは大きな強みでもあるし、娘が産まれてからのここ数年は走り続ける他になかったのかもしれないとも思う。でも歩調をゆるめることで見えてくる景色もあるわけで。一度にいろんなことをしようとするよりも、目の前のこと、もの、ひとに心を注ぐこと。いろんなことを考えて「心ここにあらず」になってしまうよりも、自分の五感が感じることに目を向けてみること。仕事でどうしても頭ばかり使いがちなので、その他の生活分野ではでは体を意識した活動をしてバランスをとりたい。あと、これは「自分のやりたいことをする」という目標にも関係するのだけれど、それは、頭でこねくりまわして考えるよりも、体を意識して直観を信じる方が、「自分のやりたいこと」に近づけると思うから。大学との今の契約もあと1年ちょい。PhD後のことも考えたり人と話したりし始めている時期。自分が信じる道、自分がやりたいことにはっきりと気づいてあげるのが大切が時期でもある。

3)気持ちよく頼れるようになること。
私は昔から人に頼るのが得意ではない。人を助けたり役に立ったりするのは楽に自然にできるのだけれど。でも、人の助けを借りずに生きてきたかというと、そういうわけでは全くない。毎年のことなのだけれど、去年も、本当に人に助けられて支えられて生きていることをひしひしと実感した。ただ、それでも頼るのが苦手というのは、助けてもらうとなんだか悪い気がしてしまうということだ。だから信頼できる周りの人に助けてもらっても、心から「本当にありがとう、嬉しい!」という気持ちでは感謝できていないと思う。どちらかというと、「迷惑かけて申し訳ない、ありがとうね」という感じ。助けを求めることもなかなかできずに限界まで自分一人でなんとかしようとしたり。だから、たまに人に頼ること助けを借りることが上手だな、と思う人をみると、いいな、すごいな、と感じる。そういう人は、人に甘えておんぶに抱っこしてもらっているというわけではなく、助けを求める相手を「助けてもらっている」とみるのではなく「協力者」にしてしまう才能がある。そういう風に頼みごとをして接して感謝すれば、私自身も相手も気持ちよい良い「協力関係」が築けるのではないだろうか。