2012年10月17日水曜日

ビジネス講座の大逆転はじめからおわりまで(2)




「でも、誰が教えるの?」

時間の関係もあり、講師を頼むわけにもいかず、残された選択肢は

「俺たち?」

MBAも、まともにビジネスも勉強したことのない私たちが、ビジネス講座なんて、ほぼ詐欺じゃないか...と思いつつ、やるしかないということで準備を始めることに。

グロービスのMBAシリーズを日本から取り寄せ、読みあさる。(これは、とってもわかりやすく簡潔にまとめられていておすすめ。)

経済学者を訪問し、フィードバックをいただく。

プレゼンの方法についても、ミャンマー人の学生から意見をもらう。

リハーサル、リハーサル・・・。



おっと。我々は講師兼企画者ということで、講義の準備ばかりしているわけにはいかない。

講座の内容を決め、開講場所を決め、開講日時を決め、値段を決め、広告をださなければならない。

できるだけはやく。

どう考えても時間がたりない。

開講場所候補との交渉も電話やメールで簡単迅速にはいかない。

いちいちアポイントメントをとり、まずスタッフと話し、そのフタッフが上司である校長に報告するのを待ち、はじめて校長と会うというステップを踏まなければならない。

新聞やジャーナルに広告を出すプロセスも、まず現地のサポート会社に原稿を送り、彼らが推敲+翻訳+デザインをし、チェック、それから新聞社に出稿し翌週に広告が載るというもの。

やっと決まった開講場所である英語学校のスタッフも、

「これじゃ1人も来ないかもしれませんよ。それでもやりますか?」

・・・やります。

ビジネスコンテストまでの日程との調整、広報をする期間の調整を含め、日程を変更し、ついに広告を出せる状態に。

ミャンマーで広報はどうすればいいのか?

まず、Facebook。年代にもよるが、若者の間ではかなりの人気を博している。ただ、皆家にネットを持っていないので、夕方〜夜にかけてインターネットカフェに行ってFacebookサーフィンをするそう。

次に、紙媒体。新聞・ジャーナルはたくさんの種類があり、毎日屋台に並べられている。値段は一部につき約30−50円。若者がよく読むのはEleven Newsというジャーナルだが、もちろんメディアごとに購読グループが違うので、ターゲットとする対象によって広告を載せるメディアを判断するのも大切。



最後に、フライヤー。我々の場合はビジネスに興味のある学生がターゲットだったので、プライベートスクールにフライヤーを置いてもらったり、レイ・ダンという学生街で6時(学生が帰るので、通りがとってもにぎやかになる時間)にフライヤー配りをしたりした。効果があったのかは不明だが、驚きだったのがフライヤーを受け取る人の確率。フライヤー自体が珍しいのか、外国人が珍しいのか、ただ皆優しいだけなのか、95%の確率で受け取ってくれるので、やりがいがある。


ある手を全て尽くしてのぞんだ広報戦略。

さあて、何人集まるのか。

2012年10月8日月曜日

ビジネス講座の大逆転はじめからおわりまで(1)

「この夏にミャンマーで会社を設立するという目標はあきらめるしかない」

そう、このインターン4人の当初の目的は「会社設立とその準備」であった。

ただ、ミャンマーで外国人が会社を立ち上げるとなると、今世界で一番ホットなあの法律の改正の行方に頼らざるをえない。

そう、「ミャンマー外国投資法」である。

外国人の土地貸借に関する条項、外国資本の投資に関する規制など、ミャンマーで進出を検討している企業にとっては目が離せない内容だ。

その内容は、現地会社との合弁会社と外資100%の企業を差別化するもの。

法律の内容はまだはっきりとは決まってない(改正は通ったが、まだロビー活動が続いているとのこと)のだが、進出コンサルタントの答えはこうだった。

「現地の複数の弁護士等専門家へのヒアリングによると、 100%外資設立に要する期間は、概ね最短で4ヵ月という回答がほとんど」

合弁を考えた現地企業もあったのだが、社長の最終的な判断で、外資100%で進出するという方針に決まった。


会社を設立できない=基本的に営業活動ができない、契約を結べない、お金を儲けることができない

ということで、我々インターンの目的は

「法に触れない範囲で、できる限り今後のビジネスに繋がる準備を行う」ことに変わってしまった。

とはいえ、航空券代、保険代、予防接種代、現地の全ての費用などなど会社から投資してもらっているこのプロジェクトで、少しでもお金を儲けて帰らないと会社に申し訳ない。

社長からも「ビジネスなんだから何かやるにしてもお金をとってこい」というお達しが。

ビジネスコンテストを有料にする案は集客の関係で断念。

「じゃあ、コンテストに出場する人をサポートするためのビジネス講座はどう?」

こんなふうに始まったヤンゴンの英語学校でのビジネス講座。

はてさて、うまくいくのでしょうか。