最近、素敵だなあと思う生き方をしている女性とお会いすることが多い。
ライデンで勉強した時にお会いした女性。
彼女はUNHCRで10年間程働いた後に子供を出産し、
子供が1歳になる頃からシングルマザーとして子育てをしながらライデン大学で国際法を勉強されていた。
10年間僻地で働いてこられた彼女が、
「あんなに大変なことをやったんだからもう何も怖くない」と思う程困難を伴う1年間を乗り越え、現在はまたUNHCRに復帰し途上国で娘さんと共に生活されている。
強い意志を持ち他の人が歩んだことのない道を行く女性は、とてもセクシーだと思う。
慶応での授業でお会いした女性は、慶応卒業後、会社勤務を経て、
ハーバードビジネススクールで留学。
その後仕事をしつつ産休をとり出産。
出産を期に、「自分が一番の顧客だった」というベビーシッターの会社を立ち上げられる。
今はお二人のお子さんをアメリカ留学へと送り、
ご自身は慶応の法学部で勉強しながら翻訳の仕事をされている。
才能があり、その才能を活かす術を知っている女性は、魅力的だと思う。
慶応で働かれている女性教授は、もう定年に達しながらも、
慶応の国際センターで授業を続ける傍ら、三田にある一軒家で異文化交流のためのイベントを毎週開催されている。
彼女には子供がいない分、「生徒たちが子供みたいなものかも」と言う。
いつまでも好奇心を忘れない女性は、いつまでも美しいと思う。
私が個人的にお世話になっている女性は、
私の祖母くらいの年齢であるにも関わらず、多趣味で、若い人たちと話すのが好きだという。
自分の娘の子供を代わりに育てたり、外国人留学生をご自身の家で受け入れたりと、面倒見が良過ぎるのではと心配になる程、「どうしても世話してあげたくなっちゃうのよね」というところが、皆に好かれて慕われる理由なのだろう。
何にでも挑戦することを忘れない女性は、いつまでも若いと思う。
この前収録に参加させてもらったNHKの番組( http://www.nhk.or.jp/asia-nadeshiko/special/index2.html)では、家族(夫)と自分の夢との間で悩みながらも進む女性たちに出会った。
タイで大好きなゾウの世話とガイドの仕事をしていた女性は、夫が仕事の都合で日本に戻らなければならくなった時、迷わず夫について日本に帰ることを決めた。
仕事場での同僚や愛するゾウとの辛い別れを経て、日本で暮らしている彼女は、今日本でタイの同僚やゾウたちのためにできることを探し出し実践している。
「いつか必ず戻りますよ。ゾウと一緒にいない自分なんて、考えられない」と語っていた。
対して、この春から長年の夢だったカンボジアでの仕事を始めるという女性は、日本で働く夫がいる。
彼女の夫は「2年間」という期限つきで彼女のカンボジア行きを承諾したという。
いつか欲しいという子供のことも考えて、彼らが出した結論だという。
彼女たちを見ていると、「家庭」と「仕事の夢」、どちらかを選ばなければならない、なんてことはない、と思う。
まず「家族と一緒にいること」を選んだうえで自分がおかれる「環境」でできる最大限のことを探すか(タイにいた女性)
まず「環境」を選んだうえで自分が大切にしたい「家族」とどう関係を築いていくか考えるか(カンボジアに行く女性)
という問題なのだ。
もちろんどちらの選択も当たり前にうまくいくことではなく、本人の努力と周囲の理解が必要だけれども、決して、不可能なことではない、と思う。
あ、ちなみにこの番組、今日(2/8)の23:00-NHKで放映されるので、是非見てほしい。
特に夢をもつ女性にとっては、inspiringな内容だと思う。
そして最近訪れた南伊豆の海岸沿いの家で夫とクラス、日本画家の女性。
彼女の夫は彼女の日本画の師匠であり、彼女の夫でもあり、そして今年98歳になる彼(彼女はまだ50代)の面倒を見ながら絵を描く、という毎日を送っている。
人里離れた田舎で98歳の夫の面倒を見ながら暮らす彼女は、「昔から隠遁生活に憧れてたの笑」という。
毎日、毎日、同じ部屋の同じ窓から見える同じ海の絵を描いていて、飽きないのかと訪ねた時、彼女は「一日として同じ海はないから」と答えた。
一日一日の些細な変化に気づき、それを楽しむことができる彼女は、自分が何をしたいのか、自分にとって何が大切なのか、自分が何をしているのか、をよどみなくわかっているような感じがして、なんだか羨ましかった。
彼女が人生に悩む私を見て「昔の自分を思い出した」と言って贈ってくれた絵が、一番上の写真。
こんなにもの素敵な人たちに囲まれて彼女たちのポジティブな影響を受けている自分の幸運に感謝しながら、私もいつかは他の人にその影響を与えられるような人間になりたい、と思う。